二つの眼
右の眼に従順な左の眼
左の眼に従順な右の眼
燭をかざして夜を急ぐとき
二つの眼に結ばれる
明暗のたゆたい
花の紅
空の青
断崖に沿う海の白波
天と地の
虚無を支えて
見開く二つの眼
愛あるときは悲しいと言い
股ぐらから顛倒した絶景を覗く
人間の知恵
思想や
物質や
いたるところの勝利や敗北
来るものに
去るものに
瞬く二つの眼
右の眼に従順な左の眼
左の眼に従順な右の眼
耀く太陽に向って
黒と言え
白と言え
二つの眼の所在よ









